フルマラソン完歩！ in デンマーク

こんにちは、アラフォーマンです。
初めて海外でフルマラソンに挑戦してきました。デンマークの大会です。

マラソン大会公式ページ

Mols Bjergeという国立公園を走るこの大会はMolsløbetと呼ばれています。løbetはランニングという意味です。
ホイスコーレの先生に誘われるままに、何もわからないまま(調べないまま)参加したのですけど、アップダウンあり、未舗装路ありでかなり大変なコースでした。

当日の記録

フルマラソンの参加者はなんとたった45人。東京マラソンなんかとは桁違いの少人数だ。
ちなみに、うち3人がカルーホイスコーレからの挑戦。一大勢力を築いている。

11時半、マラソン大会の雰囲気を感じさせないのんびりとした空気の中でスタートの合図。最初は砂利道から走り出す。

そして1㎞ほど過ぎた辺りでいきなり上る上る。え、登山コース？と思うくらいの上り坂だ。
既に歩いている人多数。僕はかなり後方の集団(3,4人の大集団)で走っていたので、この辺の人はのんびり参加者なのだろう。おしゃべりしながら歩いている。
あまりペースを飛ばさないように気を付けながら、上り坂を行く。道はハイキングコースの土の道。

上り切ったらおじさんが写メを撮っていた。確かに、景色がすごく良い。一面に広がる緑が美しい。しばらく先まで見渡せる。粒のようなランナーが走っているのが見えた。

そこからも、草の道、砂の道、民家の庭、たまに舗装路などを通りながら進んでいく。
これ、相当きついな。トレイルランニングというほど厳しいコースはないけれど、走りなれていないから大変だよ。体力が奪われていく。

それでも、折り返すまではすごく調子が良かったんだ。気持ちよく走っていけた。

26㎞辺りかな、股関節が痛くなって。それをかばいながら走っていると、今度は足首も痛くなってしまった。苦しい、苦しい。
31㎞地点、走るのを断念、止まってしまった。

悔しいな。最後まで走りたかったけど。でも、もう駄目だ。痛いんだ。足首が回らない。
深呼吸をして、今度は歩き出した。

走っているときにはあまり気が付かなかったけど、天気がすごく良いんだ。デンマークでは珍しいぐらいの晴天だ。
空は歌いだしそうなぐらい青くて、林に入れば木漏れ日がダンスを踊っている。かすかな木の葉のざわめきに、鳥がさえずりを重ねてくる。

ああ、なんてハイキング日和！

最後まで走れなかったのは僕の準備不足。仕方がないね。それじゃあ、走れないなら歩いていこうか。歩いていくなら、せっかくだから、楽しんでいこうか。

草を食む牛の横を、名も知らぬ赤い実をつける木の横を、耕運機が噴煙上げる畑の横を、何食わぬ顔で歩いていく。
本当はまだちょっと悔しいんだけどね。あと少し、もうちょっとだけ粘りたかったな。

そしてゴール地点だ。最後の100m、学校の仲間が僕の到着を喜んでくれている。ここだけ、また少し頑張ろう。かっこよいゴールシーンを演出しよう。
みんなに出迎えられてゴールラインを駆け抜ける。完走記念のメダルが首にかけられた。僕のフルマラソンが終わった。

完走者37人中30位。自慢できるような記録じゃないけれど。走り切ることも叶わなかったけれど。
それでも、この記録を覚えておこう。あの道のりを、僕は歩いた。

それじゃあ休むね。おやすみなさい。

アラフォーマン

歳はアラフォー、性別は男。風薫る季節、北の大地で生を受ける。家庭なし、収入なし、計画性なし。まだ知らぬ場所での生活にあこがれて旅立ってしまったアラフォーマン。
2019年5月に日本を離れ、デンマーク、リトアニア、ジョージアなどで学校に通ったりしながら過ごす。2024年9月現在、日本語を教えるボランティアとしてベトナムに滞在中。
好きなもの：公園、散歩、ジャグリング
苦手なこと：料理、おしゃれ、あと泳げません