モロッコの言葉は
こんにちは、アラフォーマンです。
絶賛モロッコ満喫中です。少しモロッコ初期のことを振り返ってみます。
モロッコの言葉を学ぶ
11月の終わり、ポルトガル生活も終わりが迫ってきました。次なる土地モロッコへ向けて、いつもの様にぼちぼち移動の準備を始めます。
アラビア語を学ぶ
このときの僕は「モロッコはイスラム教でアラブ圏の国。使う言葉はアラビア語だよね。」という程度の認識でした。
もちろんウィキペディアもチェックして、公用語:アラビア語であることを確認します。でも僕、今までアラビア語に触れたことがありません。
ブルガリア語やポルトガル語のときはすんなりと知識が入ってきて、ひと月も経つ頃には簡単な会話ならできるようになりました。
アラビア語はどうでしょう。すごく難しそうなイメージがあります。モロッコ滞在の2か月間で、少しはなんとかなるでしょうか。
ぐにゃぐにゃの文字もさることながら、どうしても身構えてしまうのはその発音です。喉の奥を多用する音は日本人に馴染みが薄く、相当苦戦しそうです。
まあ、やってみなきゃわかりませんね。やってみましょう。
مرحبا! (こんにちは!)
2か月後に期待ってことで。
フランス語で話しかけられる
そうしてアラビア語を学び始めた僕ですが、思っていた以上に難しく、歩みは亀の様にゆっくりです。ポルトガルにいる期間では、まともに文を組み立てることすらできませんでした。
さて、モロッコ到着です。
ヨーロッパと同様に、ここでも僕はあからさまな異邦人。一瞬で地元の人ではないと見抜かれてしまいます。
外人を見かけた彼らはこう話しかけてきました。
Bonjour ! Ça va ? (こんにちは!調子どう?)
ん、フランス語?
実はモロッコの人たち、みんなフランス語に堪能です。フランス語は公用語ではないようですが、フランスの植民地だった歴史もあり、義務教育でかなりしっかりと習うそうです。
ローブを羽織ったお爺さんも、プリンセスのリュックを背負った女の子も、外人さんには口を揃えてボンジュール。アラビア語でメルハバなんて言いません。
お店で買い物をしたら、いきなり「ヴァン!」と言われて「えっ?」っとなりました。
どうやら、vingt (ヴァン) はフランス語で20の意味なんですね。せっかくعشرين (アシュリーン: アラビア語で20の意味) は覚えたのに、中々使いどころがなくて切ない。
と、フランス語の洗礼を浴びた僕でしたが、彼らも地元の人同士で話すときにはフランス語は使いません。今の僕にはさっぱりですが、流れるような文字が素敵な、アラビア語で会話をしているのでしょう。
中味のわからない会話は、疎外感が助長しているのか、なんだか実際以上に楽しそうに聞こえるものです。僕がアラビア語を話せるようになったらあの会話も少しはわかるようになるでしょうか。
まだ流れ聴く会話の、ただの一言すらも理解できていない状況です。先は長いですが、精進あるのみです。
違和感
そうして、モロッコの片田舎で静かに暮らしながら、黙々とアラビア語の学習を続けました。
アラビア語は今まで僕が学んだ言葉たちとは大きく違っていて、本当に時間がかかります。それでも少しずつ、着実に歩を進めて、アラビア語学習のYou Tubeなどでも理解できることも増えてきました。
でもね、おかしいんです。
巷で交わされている会話が、一向に理解できるようにならないんです。依然として、ただの一言すらも。
おかしいですよ。一体なぜでしょう
顔見知りになったカフェレストランの店主に尋ねてみました。
「あなたたちはアラビア語で話しているんですか?」
彼は答えました。
「アラビア語ももちろん話せるけど、私たちが話すのはベルベル語だよ」
ベルベル語?
なんだ。アラビア語ではなかったのですね。
次回に続きます。
歳はアラフォー、性別は男。風薫る季節、北の大地で生を受ける。家庭なし、収入なし、計画性なし。まだ知らぬ場所での生活にあこがれて旅立ってしまったアラフォーマン。
2019年5月に日本を離れ、デンマーク、リトアニア、ジョージアなどで学校に通ったりしながら過ごす。2024年9月現在、日本語を教えるボランティアとしてベトナムに滞在中。
好きなもの:公園、散歩、ジャグリング
苦手なこと:料理、おしゃれ、あと泳げません