シキホル島は広くて歩いて迷って困った
セブ旅行6日目。昨日夕方に到着したばかりのボホール島から一転、今日はシキホル島の冒険です。
シキホル島な6日目
ボホール島はもう十分なので、朝の便で早速シキホル島に向かいました。もしボホール島観光に興味がおありの方がいらっしゃいましたらこちらのサイトなどをご参照ください
HAPPY HOLIDAY
乗船時間は2時間弱、料金は700ペソ(約1,500円)でした。なんだかセブ – ボホール間に比べて割高だと思ったら、オーシャンジェットは料金が高いようです。道理で船内には欧米人ばかりな訳ですね。地元の人は他の手段を使っているのでしょうか。
シキホル島を歩く
シキホル島のラレーナ港に到着しました。うん、こじんまりとしていて良い感じです。近場を歩いてみても地元の小料理屋に入ってみても落ち着いていて好印象でした。
今夜の宿は島の南側で、ラレーナとは反対側です。距離を調べたら山越えで30キロ近くあるみたいで、さすがに歩いて行くのは無謀ですね。歩いていくのは無謀ですけど、まぁとりあえず歩きだしてみましょうか。何か面白いこともあるでしょう。
墓地に引き寄せられ
大通りを西に向かって歩いて行くと、「SIQUIJOR PUBLIC CEMETERY (シキホル公共墓地)」という看板が目に留まりました。フィリピンの墓地はどんな感じなのでしょうか。ちょっと気になります。キリスト教だから、きっと十字架がいっぱいありそうですね。
歩いて行くとなぜかビーチに着きました。あれ、墓地は?と思い振り返ると、海に面してたくさんの墓石が並んでいました。フィリピンの人は亡くなられた後も海の音を聞きながら眠るのですね。なんだかちょっとロマンチックです。
少し墓地を歩いてみようとしましたが、道がわかりません。墓地への入口のことじゃなくて、墓と墓との間にスペースが無いんです。みっちり詰まっています。お墓参りのときとかどうするのでしょう。他人の墓石の上を歩いて行くのでしょうか。
仕方ありません。歩けないお墓のことは忘れて、砂浜を歩いてみましょう。青い海、白い砂浜、まさに南国の海のイメージそのものです。ええ、後ろは振り向きません。
この浜辺を歩いていると、今までに経験したことのない気持ちよさがありました。雰囲気の話じゃなくて物理的なやつです。足の裏の感触が何か違うんです。
不思議に思って砂を握ってみると、なんだかぬるっとしていました。粘りけがあって引っ付くわけじゃなくて、異常に粒が細かいのです。これは砂というより泥です。白い泥浜です。
言葉の響きはいまいちですが、泥って肌に気持ち良いものなのですね。泥パックをやる人の気持ちがよくわかりました。ビーチに行くと、よく砂浜に埋められて遊んでいる人たちを見かけますが、どうせならこの浜で埋められてみたいものだと思いました。お墓的な意味ではありませんよ。
水際をちゃぷちゃぷ歩くと、浜のすぐ近くまで魚が泳いでいるのが目に入ります。きっと沖には数えきれないほどの魚たちがいるのでしょうね。
ゲストハウスに向かえ
さて、本日のお宿は山を越えて反対側です。海で遊んでいる時間はあまりありません。早速向かって行きましょう。
ということで歩いているのですが、早速道を間違えているようです。地元の人にこの道で良いのか聞いてから歩き出したのに間違えました。確かに南に向かうルートではあるのですが、車用に整備された大回りルートじゃないですか。
1時間ちょっと歩いてから気が付きました。さすがに引き返すには登りすぎた感があります。仕方ない、このまま進むことにしましょう。道中にぽつんとある商店で水を買って歩きます。
しかしこの道、道路は立派なのに車両が全然通りません。今まで追い抜かれたのは数えるほどです。きっと島内の移動には中央を縦断するのではなく外周を回るのでしょうね。だって街は外周にしかありませんから。それにしても、誰も使わない道路なのにしっかり整備されているのはちょっと意外ですね。
まぁそんなことは置いておいて。行けども行けども目的地に近付いている気がしません。もう16時をまわったというのに未だに道は下りはじめません。これはまずいです。さすがにこんな山の中で日が暮れたら危険です。どうしましょう。
よし、ここは通りすがりの人に乗せてもらえないかお願いしてみることにしましょう。いわゆるヒッチハイク作戦です。
しばらく歩くと後ろからエンジン音が聞こえてきました。振り向くと、そこには2人乗りのモーターバイクがいました。2人乗りにはちょっと頼みづらいです。
また歩いて少しすると、再び後方からエンジン音がします。振り向くと、今度は親子3人乗りでした。気を付けて帰ってくださいね。
世の中そんなに甘くはないですね。時計は容赦なく針を進め、既に17時に届きそうです。まずい、本格的にまずいです。
どうしようかと冷や汗が流れ始めた頃、後ろからクラクションが鳴らされました。近付いてきたモーターバイクからおっちゃんが一言「Are you Japanese?(日本人か?)」。僕は慌てて答えました、「Yes, and I’m lost.(はい、迷子です)」と。我ながら焦りすぎじゃあないでしょうか。
どうやら、道中の商店の人から話を聞いていたようです。「この山を歩いている日本人がいる」と、店員さんも心配してくれていたみたいです。すみません、本当にありがとうございます。奥さんに「Maganda kayo.」と言ったのが効を奏したのかもしれません。
僕が「乗せてもらえないでしょうか」とたずねる前に、おっちゃんはリアシートをポンポンと叩き「乗りなよ」と言ってくれました。先手を打つ優しさです。おっちゃん格好良すぎです。
その後、街に寄ってなぜかパンとジュースを奢ってもらって、宿まで連れて行ってもらいました。僕がおごられるのは逆のような気がしたけど、おっちゃん嬉しそうだったのでありがたくいただきました。
Xylla’s guest house
本日のお宿は街からかなり離れたところにありました。送ってもらえて良かったです。
1人でも個室があてがわれて、とても綺麗な部屋でした。1泊500ペソ(約1,000円)は破格ですね。そしてぜひ、誰かと2人で泊まってみたいものです。
宿には食堂があって、そこで晩ごはんを食べることにします。食堂の片隅で勉強している少年がいたので、料理が出来上がるまでの間に話しかけてみました。宿のオーナーの家族で、高校生だそうです。見かけは今どきのクールな感じなのですが、外見に似合わず人懐っこくて、やっぱり島の子だなぁという感じです。
宿には日本人もそれなりに来るみたいで、「かんたんな日本語を教えて」とせがまれました。宿で使えるやつが良いだろうなと思って、ありがとう、ようこそ、おやすみ、おはよう、おいしい、行ってらっしゃい、おかえり、かわいいねなどを教えておきました。他に、こんな言葉も良いよというお勧めがありましたら教えてください。
明日はゆっくりシキホル島をまわってみることにして、今日のところは疲れた体を休めます。一人ダブルベッドで休めます。おやすみなさい。
歳はアラフォー、性別は男。風薫る季節、北の大地で生を受ける。家庭なし、収入なし、計画性なし。まだ知らぬ場所での生活にあこがれて旅立ってしまったアラフォーマン。
2019年5月に日本を離れ、デンマーク、リトアニア、ジョージアなどで学校に通ったりしながら過ごす。2024年9月現在、日本語を教えるボランティアとしてベトナムに滞在中。
好きなもの:公園、散歩、ジャグリング
苦手なこと:料理、おしゃれ、あと泳げません