さよなら My Warm House
こんにちは、アラフォーマンです。
3月からバトゥミで僕が宿泊していたホステル、My Warm Houseから出ていくことになりました。
お安くて素敵な宿
My Warm House はバトゥミの街の中心街の一番外れにあって、南北に長く続く海浜公園の北端から歩いてすぐです。
管理人はニノという女性。陽気で面倒見がよく、ちょっとふくよかで、いつも笑顔のお姉さんです。
僕が到着した時はちょうどコロナ自粛の始まりの時期で、「調子はどう?」「困っていることはない?」とよく様子を尋ねてくれたものでした。
部屋のお値段も一晩12ラリ(約420円)と、周りのホステルと比べてもかなり良心的でした。この価格でシングルルームです。
最初は一番小さな部屋を借りていたのですが、「どうせ今はコロナで新規ゲストを受け付けていないから」と、差額無しで大きな部屋に住まわせてくれました。
バトゥミはリゾート都市で、春先までの宿泊費は安いのですが、夏になると価格が5倍にも跳ね上がる街です。
ですが、僕らの部屋については、「もし夏も滞在することになったら、ずっとそのままの値段で泊まってくれて良いよ」と言ってくれました。
友達もできました
宿に来た当初は僕の他に4組のグループが宿泊していました。
アルゼンチン人の親子(母親と20代の息子)、トルコ人のおじいちゃん、ロシア人のおばあさん、それからロシア人とジョージア人のカップルです。
管理人ニノの話では、カップルのロシア人男性にはロシアに家族がいるんだけど、年に数回ジョージア人女性と海沿いのここでバカンスを楽しむのだそうです。
それはロマンチックだねーってちょっと待ってそれ不倫じゃないですか。
良いのでしょうか、他のゲストにそんなこと話して。まぁ僕が彼らの顔を見る前に、1週間ぐらいで2人は帰って行ったみたいですけど。
僕は最初の一か月間ほとんど誰とも会話せず息をひそめて暮らしていました。全然調子の上がらない時期でした。
そんな折、4月の中頃かな、ラウンジにいたアルゼンチン人のお母さんにつかまって初めてお話をしました。
このお母さんはとても話好きで、黙っていればいつまででもしゃべっています。こちらが口を開けばそれに被せて3倍返しでしゃべってきます。反応がいちいち大げさで、それがとってもかわいらしい。
息子のマナは21歳、それほど口数が多い方ではないけれど、英語が堪能で、半分お母さんの通訳みたいになっています。ずっと2人で旅していて、もうすぐ2年になるそうです。
2人は敬虔なクリスチャン。話の流れで、彼らの友人の家で開かれる聖書勉強会に参加することになりました。
それがきっかけで、マナとは週に1,2度一緒に出掛けるようになりました。街を歩いたり、海に行ったり。バトゥミで初めてできた友人です。
「ごめんなさい、ここを閉じます」
6月最初の週末、マナと一緒に友人たちと会って、ホステルに帰ってきた時でした。
部屋で休んでいたマナのお母さんが何やら興奮気味にまくしたてています。彼らの会話はスペイン語なので僕にはさっぱりわからないのですが、ところどころマナが説明してくれました。
どうやら?宿から?出ていかないといけない?
異変が起きたことはなんとなくわかったとき、ほとんど使われていない僕のメッセージングアプリが着信を告げました。管理人のニノからでした。
こんにちは。悪い知らせがあるんです。
明日、ホステルのオーナーと会って最終決断をするんだけど、多分ホステルをオーナーに返却することになります。オーナーは1,500ドルを払えと言っているけど、私にはそんなお金はない。支払いは不可能です(だから返却することになる)。私ができることはあなた達に代わりの宿泊先を探すことぐらいです。あなたが気に入ってくれると良いのですが。
ここはジョージアです。1,500ドル(約16万円)は大金です。ましてやコロナで客も減り、収入が激減して大変な時期です。
ちょくちょく「ホステルの洗剤を補充したいんだけど1週間分ぐらい先に払ってもらえないかな?」「また少し先払いしてくれない?ガス代が払えなくて」と言っていたニノに、そんな大金がないことは僕も承知です。
ということで、ニノは物件をオーナーに返却することを決め、僕らも2日以内に出ていくことになりました。僕はニノの探してくれた新しいホステルに引っ越しです。
さようなら My Warm House。ここに来れて良かった。僕にとっても、その名の通りの場所になったよ。
ニノは、ホステルの管理人業務中に他の資格を勉強していたそうで、そちらの仕事を探してみるとのこと。
彼女ならきっとどんな仕事でも楽しくこなしてしまうことでしょう。応援してます。今までどうもありがとう。
歳はアラフォー、性別は男。風薫る季節、北の大地で生を受ける。家庭なし、収入なし、計画性なし。まだ知らぬ場所での生活にあこがれて旅立ってしまったアラフォーマン。
2019年5月に日本を離れ、デンマーク、リトアニア、ジョージアなどで学校に通ったりしながら過ごす。2024年9月現在、日本語を教えるボランティアとしてベトナムに滞在中。
好きなもの:公園、散歩、ジャグリング
苦手なこと:料理、おしゃれ、あと泳げません
コメント
カメラは大変でしたね。しかし、破損は保護フィルター?日本は50%ぐらい日常回復。ホテルは広い世代の隣人だったのですね。それではまた。
ISさん、こんにちは。
普段出会わないような人との接点が生まれるのが旅の良いところですよね。良いホステルに出会えました。
レンズのヒビはカバーレンズです。破損時に歪んだのか手では取外せなくなってしまいました。それでも本体は生きてます。頑丈なカメラですね!