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アラフォーからの挑戦状。

ジョージアで使われている言葉は

გამარჯობა. アラフォーマンです。
↑はジョージア語の「こんにちは」。ガーマルジョバと読みます。きちんと表示されているかな?まるっこくてかわいい文字ですね。

ジョージアで使われている言語

今日はジョージア、特にバトゥミの言語事情についての雑談です。とても多言語が溢れている雰囲気の街です。

基本情報

まずは基本情報を確認してみましょう。以下はウィキペディアからの引用です。
ジョージア_(国) | Wikipedia

民族構成はジョージア人が86%と圧倒的になっています。次いでコーカサス地域のアゼルバイジャン人(6%)、アルメニア人(4%)と続きます。意外にもロシア人はわずか1%でした。

言語について、公用語はジョージア語(グルジア語)です。母語話者は71%だそうです。その他にも、ロシア語話者(9%)、アルメニア語話者(7%)、アゼルバイジャン語話者(6%)が大き目のグループを形成しています。
これら4語の話者を合計しても93%です。残り7%もの人が他の言葉を話しているのですね。

街で聞こえることば

上記のデータを見たとき、「え、そうなの?」とびっくりしました。バトゥミの街中で聞こえてくることばは、ジョージア語での会話が6割、ロシア語が4割といったところだからです。もっとロシア語話者が多いものだと思っていました。
これは共通言語としてのロシア語だったのですね。

ソビエト連邦構成国家の一つであったジョージア(当時グルジア)は、もちろんロシア語の習得を義務付けられていました。隣国のアゼルバイジャン、アルメニアも同様です。

中央アジアのキルギスでもそうでしたが、旧ソビエト連邦の国において多くの人はロシア語を話すことができます。逆に、現地の言葉を話すロシア人は多くありません。
そこで、ジョージア語話者同士ならジョージア語での会話に、他の言語話者が混ざるとロシア語での会話になるのでしょう。

そう言えば、バトゥミに住むある家庭では、父親がアルメニア系ジョージア人、母親がウクライナ系ジョージア人でした。彼らの家庭での共通言語はロシア語です。子どもたちは、ジョージア語も学校で習っているので理解できるものの、基本的にロシア語話者でした。

街で見かける文字

バトゥミでは街で見かける文字も多彩です。
体感ではジョージア文字5-6割、ラテン文字(英語)3割、キリル文字(ロシア語)1-2割といったところでしょうか。

看板は大体が2言語併記で、ジョージア語+英語が多数派、ジョージア語+ロシア語もそれなりにあるといった感じです。ジョージア語だけの看板はほとんど見かけません。

地元の住民は英語よりロシア語が得意な人が圧倒的に多いのですが、バトゥミは観光客が多い土地柄もあり、多分他の都市より英語表記が多くなっているのだと思います。

写真屋さんの案内板 ジョージア語・英語・ロシア語が入り混じる
写真屋さんの案内板 3種の文字が躍る

また、バトゥミはすぐ南にトルコとの国境があります。そちらからの観光客も多いのでしょう。観光案内表示にはたまにトルコ語も見かけます。トルコ語があるのは両替所など観光系だけですね。

観光案内にはトルコ語も
観光案内には4言語。上からジョージア語、英語、ロシア語、トルコ語

反ロシア感情

実は、ジョージア人はロシアのことをあまりよく思っていない人が多いです。
グルジアという国家が成立したソビエト崩壊時から親米路線だったそうなのですが、2008年の南オセチア紛争(ジョージア国内の地域の独立を巡る、ジョージアとロシアの戦争)を経てその亀裂は一層深まったようです。

国名の公式な呼称をグルジア(ロシア語による呼称)からジョージア(英語による呼称)に切り替えたのもその一環です。日本で例えると、ヤーポン(ロシア語)ではなくジャパンと呼んでくれ、という感じですね。
ちなみに、ジョージア語でジョージア国のことはサカルトヴェロと呼びます。カルトゥーリ人の国という意味です。

ジョージアでは独立以後ずっと英語教育に力を入れています。そのため英語も堪能な人も多くなっているのですが、それでも現時点ではロシア語の方がずっと馴染みがあるようです。

共に反ロシア感情の強いエストニアやリトアニアと比べてもそれは顕著です。両国でもキリル文字は見かけたし、年配の方はロシア語だけしか話さない方も多かったのですが、それでもずっと英語に染まっていました。EUに属しているというのも関係あるのですかね。

ちなみに、ジョージアもEU加盟を目指してアピール中ですが、2020年現在まだ認められていません。
地理的な距離もさることながら、東方正教(キリスト教の一派)にあまり優しくないEU。果たしてどうなるでしょうね。

まとめ

ジョージアにはジョージア語を母語話者とする人が多いのですが、現状ではロシア語が盛んに使われていることがわかりました。
現在全力で西側に歩みを合わせている面があり、時間と共に状況は変化していくかもしれません。10年後、20年後にどうなっているか、要注目ですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは今日はこの辺で。

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