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アラフォーからの挑戦状。

夜は人を哲学者にする

夜が長い。ひたすらに暗い。

昼の時間

8月から12月まで、北欧のデンマークに住んでいました。
ここは緯度が高いので、冬の間は昼がとても短いんです。

僕の住んでいたデンマークのカルーに近い、オーフスという街を例に紹介します。
データはこちらのサイトを参考にしました。
Sunrise and sunset times

オーフスの冬

基本的に、緯度(南北を表す尺度)が高いほど冬の間の日照時間は短くなります。

オーフスの緯度は56度。東京36度、札幌43度と比較して、ずいぶんと北に位置しています。

オーフスで今年最も一日が短くなったのは12月22日です。日の出は8時50分、日の入り15時44分と、昼の時間は6時間55分でした。

2019-20年シーズン、太陽の出ている時間が8時間以下になるのは11月20日から1月23日まで65日間あります。朝8時から夕方16時までの8時間勤務をうたっていても、外に出ないオフィスワークならば、太陽とは無縁のまま一日が終わってしまうわけです。

東京の冬

ちなみに、東京では最も昼が短いときでも9時間44分です。オーフスに比べて約3時間も長く太陽を見られます。

さらに言えば、冬のデンマークは、例え太陽が出ていたとしても低く弱弱しい昼です。東京で見える太陽は冬でも力強く輝いています。

夜と哲学

上述の通り、冬のデンマークではあっという間に昼が過ぎ去り、長い長い夜の時間を過ごします。

長い夜に家にいると

日が落ち、暗くなると、人は家で生活をしがちになります。本を読んだり、何かをひたすら創作したり。

そうすると、不意に色んなことを考えるんです。
今日あったこと、明日のこと、ずっと前のこと、現実のことも空想上のことも…。

夏、太陽の下で遊んでいる時はただひたすらに遊んでいたのに、家の中でライトの明かりで作業していると途端にあれこれ考えだすんです。人って不思議です。

考えすぎるって、難しいですね。
「幸せな国」と言われている北欧の国々で、鬱や自殺がなぜ多いのか、少しわかったような気がします。ラテンの人も、オセアニアの人も、みんな陽気なイメージですもんね。

デンマーク人は11月が嫌い

デンマーク人は一年の中で11月を最も苦手としているそうです。
冬の始まりで、一日がグッと短くなり、天気がさらに悪くなり、景色はどんどん寂しくなります。

12月は楽しいそうです。最も一日が短くなる季節ですが、クリスマスがあって、みんなそれに向けてお祭り気分です。デンマークのクリスマスは本番こそ24,25日ですが、12月の初めからずっとイベントが続いてわくわくしています。

1月になれば、段々と日も長くなり始め、春に向けて気分が浮かんでくるのでしょう。

だから、デンマークの一年は「11月、12月、1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、11月、11月…」と呼ばれたりするそうです。11月に始まり、11月が終わらない。それほどまでに11月が長く感じるということなのでしょう。

太陽が恋しい

冬も良いんです。静かな冬も嫌いじゃないんです。少し色があせた、落ち着いた雰囲気の冬も素敵です。

でも、やっぱり太陽に会いたくなるものですね。明るい、力強い、空高くで輝く太陽に。

そういえば、あるフィンランド人は、9月になると次の夏を待ちわびると言っていました。
その時は「気が早すぎる。鬼が笑うよ」と思っていたものですが、今ならその気持ちもわかる気がします。

さて、年が明けてこれからは日がどんどん長くなる季節です。
今日より明るい明日が待っています。毎日を楽しい気分で過ごしていきましょうか。

コメント

  • 正月にLeviにオーロラを見にゆきました。1週間太陽が見られず、確かに滅入ってくる自分に気づきました。太陽は大事。体に気をつけて旅を続けてください。楽しみに読んでいます。

  • ISさん、こんにちは。
    太陽の光、大事ですよね。いつもは当たり前に太陽があったので、あまり気が付きませんでした。
    オーロラ良いですね!タイミングよく見れましたか?Leviというのがどこだか知りませんが、きっとずいぶん北なのですよね。カナダ?フィンランド?アイスランド?そのうち僕も行ってみたいところです。

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