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アラフォーからの挑戦状。

セルビア語を習ってみよう | ノビサド大学サマースクール

こんにちは、アラフォーマンです。

僕が受けるデンマークのフォルケホイスコーレは8月からです。それまで少し時間があるので、フォルケホイスコーレが始まる前にセルビア語のサマースクールを受講することにしました。

サマースクールとは、夏休み中に短期間で開催される教育プログラムのことです。詳しくはサマースクール | この夏だけの思い出ををご覧ください。

ノビサド大学サマースクール
ノビサド大学サマースクール ホームページより

セルビア語サマースクール

セルビア語を学ぶコースです。すべての授業はセルビア語で行われます。直接法、ダイレクトメソッドというやつですね。

概要

期間: 3週間 … 2019年7月13日(土)〜8月4日(日)

授業: 月〜金曜日 45分×5コマ
   1クラス最大8人

場所: ノビサド大学

費用: 750ユーロ (約94,000円)
    含まれるもの 授業料、教科書代、寮費、食費(朝食・昼食)、遠足代
    代金の支払いは現地払いで良いとのことです。

Summer School of Serbian Language, Culture and History, Novi Sad

申し込み

ホームページ内の「APPLICATION FORM」から名前など必要事項を記入するだけです。授業料の事前支払いや何かの証明書、ビザなどを求められることはありません。

どんな国から参加者が来ているの?

  • 元ユーゴスラビアの国々
  • ヨーロッパ諸国(イタリア、ドイツ、オーストリア、ルーマニア、ギリシャ、ロシア、スロバキア、フランス、ウクライナ、ハンガリーなど)
  • アメリカ、カナダ、韓国、日本など

ノビサドってどんな街?

ノビサドはセルビア第二の都市。とはいえ、人口は30万人程度とだいぶ小ぶりな街です。歴史のある古い町で、博物館や美術館、多くの文化的催しが行われています。
ノビサド大学はセルビアを代表する大学で、3万人以上の学生が通うとても大きな名門校です。

セルビアについて

そもそも、セルビアは多くの日本人にとってあまり馴染みのない国かもしれませんね。基本情報をおさらいしておきましょう。

どこにあるの?

セルビアは元ユーゴスラビア連邦を構成していた国の一つで、ヨーロッパはバルカン半島の付け根のあたりにあります。イタリアの東、ギリシャの北、トルコの西ですね(いずれも国境は接していない)。

人口

セルビアの人口は約900万人です。

首都

首都はベオグラード。名前の意味は「白い街」だそうです。綺麗ですね。ロシア語通訳者の米原真理氏の私小説『白い都のヤスミンカ(嘘つきアーニャの真っ赤な真実所収)』はベオグラード出身の少女ヤスミンカの物語でした。

EU

旧ユーゴスラビアの国の中でも、西側と関係も地理的にも近かったスロヴェニアとクロアチアは早々にEU入りを決めました。セルビアもEU入りを希望していますが、2019年現在ではまだ加入を認められていません。EU側から懸念点として挙げられていたコソボとの関係には一定の改善が見られていますので、近いうちにEU入りを果たすのでしょうか。

セルビア語ってどんな言葉?

セルビア語はスラブ言語の仲間で、ロシア語に近い言葉です。セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナを中心に約1,000万人の話者がいます。

文字はラテン文字(a, b, c, …)でしょうか、それともキリル文字(д, ж, и, …)でしょうか。実は、どちらでも良いんです。こんにちはの挨拶、ドーバルダンは、「Dobar dan」とも「Добар дан」とも書けます。
丁度ラテン文字圏とキリル文字圏の中間に属するセルビアは、どちらの文字にも対応させた文化を作りました。同じ文法、同じ単語、同じ内容で書かれた文章でも、文字が違うだけで読んだ時の印象が違ってくるのが不思議です。ひらがなやカタカナ、漢字でも書ける、日本語にも通じるところがありますね。ちなみに、セルビア語ととてもよく似た言語であるクロアチア語は全てラテン文字表記になっています。

セルビア出身の有名人

セルビアは多数の優秀なスポーツ選手を輩出しています。テニス界のカリスマ、ジョコビッチや、Jリーグでも活躍した、ピクシーことストイコビッチもセルビア出身です。

なぜセルビアなのか

僕がセルビアに興味を持ったのは、数年前に読んだ一冊の本がきっかけでした。

オシムのユーゴスラビア

セルビアは元ユーゴスラビア連邦を構成した6つの国の一つです。近隣の国々と手を取り合って理想の世界を目指すはずが、構成国の間で民族対立が深まり、最終的にユーゴスラビアはバラバラになっていきます。

そんな時代にユーゴスラビアで生きてきたのが元サッカー日本代表監督でもあるイビチャ・オシム氏。彼の率いるユーゴスラビア代表チームは、サッカーの世界さえも襲った政治の波に否応なく飲み込まれていきます。外からの圧力で、チームはユーゴスラビアのために戦うことすら許されない。意思とは裏腹にばらばらになっていくメンバーたち。その流れを止めることができなかった。とても悲しい結末でした。

そんな彼の半生を追った、スポーツジャーナリスト木村元彦著『オシムの言葉』は第16回ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞しています。
オシム監督にまつわるエピソードなので当然サッカーを題材の一つとした本ではありますが、前知識なしに、どんな人でも読み進められると思います。もちろん、サッカーに興味のある人ならもっと楽しめるでしょう。

僕はサッカーに特別な興味があるわけではなく、それまではユーゴスラビアという国がどこにあったのかも知りませんでした。この本を手に取ったのもほんの気まぐれからだったのですが、それでもとても心動かされました。いつかユーゴスラビアに行ってみたいと思いました。

セルビアは悪者?

ユーゴスラビア紛争の文脈では、セルビアが絶対的な悪であったかのように語られます。まるでセルビアだけが悪いことをしていたかのような印象を与えられているのです。セルビアだけではなく、クロアチアもボスニア・ヘルツェゴビナも同様に酷いことをやりあっていたのに、そのことを知っている人は多くありません。それは、情報戦略の成果だとNHKのジャーナリスト高木徹は著書『戦争広告代理店』の中で指摘します。

実際はどうなのでしょう。セルビア人はどのような人たちなのでしょうか。一方的に悪役にされた彼らを、自分の目で見て感じてみたい。そう思って、セルビアに行くことに決めました。

おわりに

セルビア語サマースクールでは学校の寮に滞在します。一緒のコースを受講している学生たちとは仲良くなれるでしょうか。授業は2019年7月13日(土)からです。今からちょっとわくわくします。

最後までお読みいただきありがとうございました。続報を楽しみにしていてくださいね。
それでは今日はこの辺で。

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