ノビサド大学サマースクール2020 参加者募集中!
[2020年6月4日追記]
2020年のサマースクールは残念ながら中止となったようです。
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セルビアのノビサド大学が2020年夏のセルビア語サマースクールの参加者を募集しています。
僕も2019年の夏に参加させてもらってすごく良い経験になりました。もし可能ならぜひみなさんも身を投じてみてください。本当にお勧めなので、ここで宣伝しておきます。
ノビサド大学サマースクール概要
サマースクールって?
大学が夏休みの期間に開催する、一般の方向けの講義です。様々なバックグラウンドの人たちと出会えます。詳しくはサマースクール | この夏だけの想い出ををご覧ください。
何を学べるの?
今回紹介しているノビサド大学で学べるコースは外国人向けのセルビア語講座です。
1日の流れは昔書いた日記でイメージがつかめるかもしれません。
いつ、どこで開催されるの?
2020年の開催期間は7月11日(土) – 8月2日(日)の3週間、場所はノビサド大学の文学部です。
上記は寮に滞在できる期間です。7月11日(土)と8月2日(日)は特に授業などありませんので、この日に到着、出発と考えておけばOKです。ベオグラードとノビサドの間は頻繁にバスが出ていて、所要時間は2時間程度です。
費用はどれぐらいかかる?
講義への参加費、遠足や博物館、寮費、食費を含めて750ユーロ(約88,000円)です。夕食は含まれないので自分で用意します。
往復の航空券は、東京、大阪-ベオグラードで約80,000円程度でした(2020年3月現在)。
支払方法は?
予約時点で事前の送金は必要ありません。現地に着いてから、振込用紙を受け取って郵便局などで振り込みます。
ビザは必要?
セルビアへの渡航にビザは必要ありません。3か月までビザなしで滞在できます。
その他、特に必要とされるドキュメントはありません。
セルビア語は全くできないんだけど?
コースへの参加時点でセルビア語の知識がなくても全然問題ありません。僕もそうでした。最初のテストで名前を書く欄すらわからなかったのですから。
初心者クラスでは、アルファベットの読み方から教えてくれます。
ただ、授業は基本的に英語で進められるため、ある程度の英語リスニング力は必要になります。教授陣はロシア語も堪能なため、ロシア語力でも大丈夫です。
授業も英語で、クラスメイトとの会話も英語です。3週間のコースが終わった時には「英語のコースを受けていたんじゃないか」というくらい英語力が伸びていました。
こんなところが素敵でした
個人的に、このサマースクールに参加したことはとても楽しい経験になりました。お勧めのポイントをご紹介します。
授業以外のイベントがとても充実している
僕がこのコースを推す一番の理由は、そのプログラム内容の充実度です。
セルビア語授業は並だと思っていて良いです。悪くはないけど特別すごいという訳でもないです。
そもそも3週間で語学を身に付けるというのは無理があるので、身もふたもないですが、言語学習はおまけ程度に考えてください。
ただし、セルビア文化プログラムはすごいです。3週間の間、月曜日から土曜日まで毎日何らかのイベントがあります。
平日の夕方は参加任意のセルビア文化に関する講義であったり、講義室を使ってセルビア語の映画上映会を開いたり、ノビサドの砦や博物館を巡るミニツアーなどが開催されました。
土曜日は1週目も2週目も丸1日かけたバスツアーに連れて行ってくれました。純粋に楽しかったです。良い思い出になりました。
3週間という程良い期間
サマースクールの開催期間は短いものから長いものまで色々ありますが、3週間というのは程良い期間だと思います。
2週間では仲良くなるのに絶対に足りません。3週間でもまだまだ一緒にいたい気持ちはあるのですが、それなりの充実感を得られると思います。きっと、少し物足りないくらいが良いのですよね。
あまり海外生活を経験したことのない人に取っては、はじめの一歩として長すぎないというのも丁度良いと思います。3週間過ごせば大体わかってきます。日本を離れて暮らすということのお試しにぴったりです。
現在会社に勤めている人も、家族がいる人も、3週間であれば無理を言って休める可能性があるかもしれません。行ってみたいと思ったなら、難しいかもしれませんが、ぜひ無理を言ってみてください。黙っていたら始まらないので。
めちゃめちゃ安い
通常、サマースクールの受講料というのは通常の大学の授業料と比べて割高になりがちです。短期コース開催に伴う事務手数料などがかかってくるためです。3週間のコースであれば、授業料だけで100,000円を超えることは普通です。
このコースの参加費用は3週間で750ユーロ(約88,000円)、はっきり言って破格です。
授業料だけで750ユーロだとしても特別高い方ではないのですが、この中には授業料だけではなく、寮費、食費(朝、昼)、そして遠足などの文化プログラムなども含まれています。「今ならなんと!バス遠足が2回ついて、お値段据え置き750ユーロ!750ユーロでのご奉仕です!」と、テレフォンショッピング顔負けのご奉仕価格です。
実際ヨーロッパに旅行すると、宿泊費と食費だけでも1日1万円ぐらい使ってしまいますもんね。それを考えてもやっぱりすごい。
公平のため言っておきますが、寮と食事に過度な期待は禁物ですよ。寮はそれなりにおんぼろですし、料理もまずくはないですが、飽きます。でも、友達ができると楽しいです。
日本では出会わないような人たちと会える
2019年夏の参加者は、ポーランド人、チェコ人、ロシア人、イギリス人、シリア人、イスラエル人、ルーマニア人、イタリア人、フィンランド人などでした。
このコースにはスラブ系言語を母語話者とする人たちが多く集まっています。スラブ系とはロシア、チェコなどの東欧の国々で話されている言語グループで、セルビア語もここに含まれます。
僕が日本で出会った外国人は、アメリカ人、アジア人、そしてヨーロッパでもフランス人やドイツ人、イタリア人が多く、なかなか東欧の人と出会う機会はありませんでした。どんな人たちなんだろうと思っていたので、ここで仲良くなれたのは良かったです。
ちなみに日本人は僕を含め4人いました。セルビアに留学していた学生2人と、外交関係のお仕事をしている方です。
みなさんセルビア語も英語も堪能だったので頼りになりました。
「セルビアってどんな国?」
セルビアは日本人にとって有名な観光地ではありません。みんなあまり知らないから、「どんなところ?」とよく聞かれます。話のタネに良いですね。
それはヨーロッパの人たちと話すときも同様です。
セルビアに旅行をしたことがある人はそれなりにいますが、セルビア語を学んだ人はまずいません。サマースクールに行ったと言うとすごい興味を持って質問をしてくれます。
まぁ「なぜ!?」と聞かれても、さしたる理由はないんですけどね。
なお、セルビアを離れた後、セルビア語を使う機会は皆無です。あなたのキャリアに活かすことも難しいと思います。まったく需要がありませんので。
同期と仲良くなりやすい!
このコース、本当に同期と仲良くなりやすくなっていると思います。
3週間は、とても長い期間だとは思いません。でも、時間以上に色濃く想い出に残っています。一緒に過ごした時間が長いからだと思います。
基本的にほとんどみんな寮だというのが最初のポイントです。朝は一緒に授業にでかけ、夜は一緒にカフェに行きます。
授業の前後にはレストランで食事をとります。同じテーブルに座った相手と、何気ない話を毎日します。少しずつ相手のことがわかってきます。
そして、遠足などの文化プログラムです。
このプログラム、基本料金に含まれているというのが素敵です。追加料金がかからないので参加率が高いんです。多分どんなに安価でも、参加時にお金を払うのならここまでみんな参加しなかったと思います。
ひと夏に2度も旅行に行けば、それは仲良くもなりますね。
何でセルビアを選んだの?
2019年のサマースクール情報はセルビア語を習ってみよう | ノビサド大学サマースクールも併せてご覧ください。
まだ日本にいたころに書いた記事で、なぜセルビアを選んだのか、その理由なども書いています。その頃の目的とは全然違う経験になりましたが、これはこれでものすごく満足しています。
「セルビア語に興味がある」という方はもちろん、「セルビアなんて知らないよ」という方にもおすすめできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
セルビアのノビサド大学で開催されるセルビア語サマースクールについてご紹介しました。「短期で良いから一度外国に出てみたい」という方に本当にお勧めです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは今日はこの辺で。
歳はアラフォー、性別は男。風薫る季節、北の大地で生を受ける。家庭なし、収入なし、計画性なし。まだ知らぬ場所での生活にあこがれて旅立ってしまったアラフォーマン。
2019年5月に日本を離れ、デンマーク、リトアニア、ジョージアなどで学校に通ったりしながら過ごす。2024年9月現在、日本語を教えるボランティアとしてベトナムに滞在中。
好きなもの:公園、散歩、ジャグリング
苦手なこと:料理、おしゃれ、あと泳げません